非喫煙者と喫煙者の間で開く格差

 タバコの値段以外にも、喫煙者は非喫煙者に比べてずっと多くのお金を払っています。保険会社の生命保険やがん保険に入る際に、唾液を採取して、タバコを吸っているかどうかの検査を受けた記憶はありませんか。

 タバコを吸っている人は病気のリスクが高いので、保険会社の支払いが増える可能性があります。そのため、もともとの保険料が割高に設定されているのです。

 加えて、健康保険も今後は同じような構造になるかもしれません。日本の医療財政は破綻の一歩手前まで来ており、健康保険の自己負担を上げることが真剣に議論されています。例えば過去には、国家戦略特区のワーキンググループで「自己負担を原則6割にして、メタボ基準をクリアしている人は3割に、タバコを吸っている人は7割にすること」が提言されています。自助努力の有無によって差をつけようという発想です。

 また衆議院議員の小泉進次郎氏も、「健康ゴールド免許」という考え方を提唱しています。これは「健康管理に努めて一定の基準に達した人を対象に、健康保険の自己負担を3割から2割に引き下げる」という内容です。

 これらのアイディアがそのまま現実になるかどうかはともかく、ここで重要なことは、そういう発想をする人は今後も出てくるだろうし、おそらくそれに同調する人もたくさんでてくるだろうということです。

 自助努力をしている人としていない人では、健康格差はもちろん、ペナルティとインセンティブの相加作用によって、金銭的な格差もどんどん拡がっていくことになるでしょう。

 以上のことを踏まえたうえで、精神面についても説明したいと思います。

 大事なことは禁煙をする理由を明確にすることです。世間で騒がれているから何となく…と禁煙をスタートしても、長続きはしないでしょう。きっとまた、何となく吸い始めてしまう可能性が高い。

 子どもが生まれたから。お金をためて旅行に行きたいから。肌のハリを取り戻したいから――。何でもいいので、自分にとって一番大切なものに焦点を合わせましょう。

とはいっても、具体的にどうすれば禁煙できるのでしょうか。

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