本連載が1冊の本になりました。日本人の死因で最も多い「がん」を避けるためにはどうすればいいのか、マンガで分かりやすく解説しています

 これまで本連載で解説したことを、少し整理いたします。

 日本人の平均寿命は、世界でもトップレベルで長いことが分かっています。ただ残念ながら、平均寿命いっぱいまで「健康」が保たれているわけではありません。

 平均寿命と健康寿命(日常生活に制限のない期間)には結構な差があり、男性の場合は9.02年、女性は12.40年となっています(平成25年データ)。これは多くの人が、10年前後介護状態などにあるということを意味しています。

 要介護になる原因として多いのは、認知症と脳卒中です。

 そして、その2つを引き起こす最も重要な因子が動脈硬化。つまり高血圧、糖尿病、脂質異常症などの「生活習慣病」によって血管がボロボロになってしまうのです。

 生活習慣病はその名の通り、食事や運動と言った生活習慣が乱れることによって発症のリスクが上がります。

 要介護状態になる理由をたどっていくと、最終的には「いかに適切な生活習慣を保てるか」という問題に収束します。

 日々の生活習慣、特に肉体の構成成分そのものとなる「食事」や、様々な器官に刺激を与えてアイドリングさせるための「運動」が、最終的な肉体のありようを決めるというのは、当然と言えば当然でしょう。

 ただ頭ではそう分かっていても、それを日々の生活にうまく落とし込めない人も、多いのではないでしょうか。

 誰しも仕事が忙しかったり、なかなか解決しない問題を抱えたりしながら、日々の生活を送っています。

 食事や運動に細やかに気配りができない時期もあるはずです。山あり谷ありの人生で、継続的に生活習慣を律することは、口で言うほど簡単ではありません。

 そもそも適切な生活習慣とはどういったものなのでしょう。

 例えば米国心臓病学会(American College of Cardiology:ACC)はLDL(悪玉コレステロール)が高い人に対して、週に3~4日の運動をすること、そして1日当たり中等度~強度の運動を40分続けることを推奨しています。

 一見して分かる通り、これは相当大変なことです。あくまでLDLが高い人が対象ですが、逆に言えばLDLが高くなると、ここまでのボリュームのものを求められるようになるのです。

 普通に働くビジネスパーソンがこれを実践しようとしたら、プライベートの何らかの時間を相当、削らなくてはなりません。そんな生活をストレスなく実践するには、逆算して働き方を変えなくてはならないくらいです(それが可能なら、それも悪くはない話ですが)。

 次に、適切な食事とはなんでしょうか。厚生労働省の『日本人の食事摂取基準』を見てみましょう。