一般的に、人体の断面において、内臓脂肪の面積が100平方cm以上になると「要注意」と考えられています。

 それを正確に測定するにはCTスキャンなどを受ける必要があります。しかし、メタボ健診のためだけに、全員が一律にCTを撮影していたら、膨大な時間とお金が必要になってしまいます。

 何とかそれに代わる簡便な指標はないかと検討された結果、測定しやすい腹囲が採用されたのです。そして面積100平方cmとほぼ相関するとされたのが男性は85㎝、女性は90㎝でした(1)。

 BMIは身長と体重のバランスを数式で見ているだけなので、たとえBMIが25以上の肥満であっても、それが内臓脂肪型か皮下脂肪型かまでは分かりません。

 繰り返しますが、メタボ健診は内臓脂肪にターゲットを絞っているので、そのためにあえて腹囲を測っているのです。もちろん、内臓脂肪量と腹囲は厳密にイコールなわけではない(お腹の皮下脂肪がたまっても腹囲が増える)ので、様々な歪みも存在します(この点については改めて解説します)。

 ただ私個人は、腹囲を測ることは現状で妥当なことだと考えます。

 なぜなら、全国規模で測定するような指標というのは、誰でも(ベテランだろうが新人だろうが)どこでも(大病院だろうが小さな診療所だろうが)簡単に測定できる必要があるからです。

 さて、では、なぜ皮下脂肪よりも内臓脂肪の方が要注意なのでしょうか。

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