さて、前回はがん検診懐疑派の、「がん検診は寿命を延ばしていない」「がんの死亡率が減っていない」「がん検診で見つかるがんが少ない」といった批判に対して回答しました。

 そして、今回取り上げる批判はこれです。

【がん検診は必要ない主張の論拠3】「がん検診は医学界の既得権益を守るためにある」

 「市区町村におけるがん検診の実施状況等調査結果」によると、平成20年における自治体のがん検診の総費用は1155億円で、受診者の自己負担が143億円でした。差し引き、約1000億円の公費が投入されていることになります。

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