自分の悩みにひもづけて会社の文化や価値観を説明されると、当事者意識を持って聞けますね。納得しやすいのもよく分かります。

 結局のところ、最後は相手が納得するかどうかですよね。相談者は話をしながら自分の頭を整理して、自分で選んだシンプルな行動を取るのが一番いい。相談相手の役割は会話の中でそれをどうサポートするかではないでしょうか。

ほかに聞き上手になるためのコツはありますか?

 相手の話を“最後”までよく聞くことです。上司として相談を受けた時は、部下が話をし始めた瞬間に「あーそういうことね」と“答え”が見えてしまうことが多い。それでつい話を遮ってアドバイスをしてしまう。僕もうっかりやってしまいそうになるので注意しています。「答えが見えてしまった話こそ、グッと我慢して聞く」ことが大切です。

 また、思い描いた答えと違う選択を部下がしようとしても、安易に否定しないこと。部下がその選択をして失敗しても、「上司である自分が責任を取れるか」を考え、責任を取れるようなら部下の好きにさせましょう。失敗して気づくことも多いし、何より自律して動いてもらうことが大事ですから。

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