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「転職35歳限界説」はすでに過去の話。40歳以上の求人広告も目立つようになってきたが、40代、50代の転職は本当に“ホット”なのか――。年収は?やりがいは?家族の反応は?最新データを基に「オーバー40転職」のリアルに迫った。

 景気の回復基調を受け、日本全体で人手不足が深刻化している。正社員の有効求人倍率(ハローワークに申し込まれている求職者数に対する求人数の割合)は、2009年11月以降、上昇し続け、17年6月にはついに1倍を突破した(=求人数が求職者数を上回った)。転職市場が空前の売り手市場となり、若手だけでなく、40代以上の中堅・ベテラン層のビジネスパーソンの中にも、転職を視野に入れる人が増えている。

 かつて巷でささやかれていた「転職35歳限界説」は既に過去の話となりつつあり、40歳以上の求人広告も目立つようになっている。ただ、現実はどうなのだろうか。

管理職求人が増加「40代前半までなら内定は取れる」

 「求人数が多く、応募したらすぐに決まる20代、30代の転職と比べて、40代以上の転職活動はやはり簡単というわけではありません。ですが、40代前半までなら求人は一定数あり、やり方さえ間違わなければ内定は取れる状況です」。こう話すのは、転職エージェントとして活躍する細戸琉清さんだ。

厚生労働省の発表データ(季節調整値)を基に編集部で作成
正社員の有効求人倍率(ハローワークに申し込まれている求職者に対する求人数の割合)は、2009年11月以降、上昇が続いている。2016年半ばくらいまでは30代以下の求人が中心だったが、それ以降は40代以上の求人も増えている、というのが転職エージェントやコンサルタントらの共通した実感だ。

 細戸さんによると、40代前半のビジネスパーソンに求められているのは、自ら動いて売り上げを作り、部下のマネジメントもするという「プレーイングマネジャー」だという。

 「16年くらいまでは20代、30代までの求人が中心でしたが、若手社員ばかり増やしても、それを適切にマネジメントしたり、教えたりできる人が一定数いなければ組織がまとまりません。そのため、16年半ばあたりから、マネジャークラスの求人が増え始めました」(細戸さん)

 一般に、40代前半くらいまでなら体もよく動き、プレーヤーとマネジャーの両方の働きが期待できると見なされやすい。企業にとっても求人を出しやすいということだろう。