今年3月に方向性を変えた

 もう一つの階層が「A PaaS(アプリケーション・プラットフォーム・アズ・ア・サービス)」です。これは、データを売るプラットフォームではありません。それらのデータから、顧客が好きなようにアプリケーションを開発できる『開発キット』をプラットフォームとして用意します。

 場合によっては、我々自らがアプリケーションを作る場合もあるでしょう。自動運転に関するビジネスもこの階層に含まれます。

A PaaSの具体例は。

オーバーベック氏:既に英ジャガー・ランドローバーにアプリケーションを提供しています。ジャガーの新型「XF」や新型「XJ」などに搭載されている機能で、我々がアプリの開発まで手がけました

 スマートフォンとクルマのアプリケーションを連動させたもので、スマホのアプリで目的地を設定しておけば、クルマのナビゲーションが自動で始まります。

 今後、モビリティーの概念は大きく変わるでしょう。所有するクルマやライドシェア、公共交通――。人々はそれらを組み合わせて、もっともストレスフリーな方法で移動できるようになります。

 ショッピングモールの中の移動と外の移動をシームレスに接続するには、店舗の情報なども必要です。我々はそのためのアプリをまずは無料で提供したい。収益モデルとしては、アプリに対する広告モデルが考えられますが、レンタカー会社や交通機関との利益のシェアモデルも見据えています。

 自動運転が実現したら、ヒトとモノの輸送も変わります。物流にも大きな変化がある。ロジスティクス企業やバスを運営する企業との連携も進めています。バス停という概念がなくなり、それぞれの自宅から目的地まで輸送してくれるバスができるかもしれない。そのアプリケーションを、我々が開発するのです。

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