クルマのOSは共通化する可能性あり

 自動運転が当たり前になったら、その時は自動運転以外の機能が差別化になるでしょう。例えば乗車中に新聞を読み続けるには、路面からのショックやロールがないサスペンションが必要でしょう。アウディはインテリアのデザインに定評がありますが、飛行機のビジネスクラスのように、空間やサービスが差別化になるもかもしれません。

パソコンやスマートフォンのように、半導体やOS(基本ソフト)の性能やバージョンによって商品力が決まるような状況が、クルマの世界でも起きるのでは。

ミュラー:自動運転にはハードウエアもソフトウエアも両方必要です。我々のような自動車メーカーはソフトに近づき、その逆も起こっています。協業は進むでしょう。センサーは将来的には共通化し、コモディティー化するかもしれません。ソフトウエアも、標準的なOSは共通化する可能性があります。個別に開発していたのでは、システムが非常に高価になるからです。

 ただ、パソコンと違うのは、パソコンはシステムがクラッシュして青い画面になったとしても命に別状はありませんが、クルマはそうではないということです。ASIL(自動車機能安全規格)で認定し、開発される必要があります。

独BMWが、米インテルやイスラエルのモービルアイとの提携を発表しました。アウディの自社開発と協業の考え方は。

ミュラー:既に開発パートナーのネットワークを持っています。モービルアイ、仏ヴァレオ、米エヌビディア…。ソフトウェアの統合に強みを持つオーストリアのTTTechにも投資をしました。アウディの仕事は、それら全てをいかに統合し、安全なシステムを開発するかということです。

日経ビジネスと日経Automotiveが共同開催する本サミットでは、
「クルマとそれを取り巻く社会の未来」を予想するキーマンを招き、
2030年に向けて自動車の将来像がどのように変わっていくかを展望します。