高機能・低価格に的を絞る

 イージス以外では、3000円程度に商品価格を抑えた。国内アウトドア用品大手のモンベルや、国内スポーツ用品大手のアシックスと比較すると、およそ半分以下の価格水準に相当する。「アパレルのなかでも、高機能ウェアで、かつ低価格というのは比較的競合の少ない市場。そこで25%のシェアを取りたい」。栗山社長はこう意欲を見せる。

 同社の想定する高機能・低価格衣料の潜在市場は4000億円。仮にその25%に当たる1000億円が取れた場合、その売上規模は2018年3月期のワークマン全体の売上高797億円を上回る。今後は衣料だけでなく、靴やかばんといった商品も拡充していくという。

 ワークマンの商品開発の考え方は「トレードオフ」。客が必要とする機能を残し、必要性の低い機能を捨てることで、高機能と低価格を両立する。

 「仕事で毎日着る人のために商品をつくっている。使い倒して年に3、4回は買い替えることを前提にすると、低価格でなければ使ってもらえない」(栗山社長)

 季節性のある通常の衣料品と異なり、作業着や作業用品といった通年で使用される商品が多いことが低価格の実現に寄与している。中国などの製造受託工場から見れば、ロットが大きく生産量が変動しにくいワークマンの商品を手がけることは、経営の安定につながる。こうしたメリットがあるため、ワークマンが追加で季節性衣料を発注する際にも、コスト面で工場の協力を得やすく、競争力につながっているという。

カジュアル路線の新業態も誕生

 今年9月には、一般向け高機能ウェアに特化した新業態「ワークマン・プラス」をショッピングモール「ららぽーと立川立飛」に初出店する。従来は出店できなかった都市部の好立地でカジュアル路線をアピールし、フランチャイズ加盟店を中心とした全国825店舗での売り上げ増につなげる思惑だ。

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