浄化工事に「昼夜問わず奮戦せよ」

 佟家荘村からクルマでさらに30分ほど。同村と同じように汚染が発覚した河北省廊坊市南趙扶鎮も訪ねてみた。この地域の特産品である木製家具の店が立ち並ぶ幹線道路から一面畑が広がる道に入ると、青い工事用の柵で囲まれた一帯があるのが目に入った。

河北省廊坊市南趙扶鎮の汚染された池。浄化工事のため柵で囲われていた

 徒歩で柵の場所に近づいていくと中国では頻繁に見かける赤い横断幕が掲げられているのが見えた。「袖をまくってがんばろう、昼夜を問わず毎日奮戦せよ」と書かれている。汚染を浄化する工事のための横断幕だろう。

 工事の柵越しに汚染された池をのぞく。面積は佟家荘村よりもかなり大きいようだ。先ほどの村と同様、重機がいくつか見え、既に池の一部は埋めてしまったようだ。水が残っている部分を見ると、池の中央の植物は完全に枯れている。

 周辺には畑が広がっているものの、近くに集落はなく、住民らしき人は誰もいない。畑も佟家荘村と比べるとあまり手が入っていないように見えた。

 中国政府は2015年に環境規制を強化し、汚染対策に本腰を入れる姿勢を見せている。企業の排煙や排水に対する取り締まりは以前より厳しくなっていることは間違いない。それでも次から次へと水や土壌の汚染が発覚することに、中国の環境問題の根深さがある。中国の環境汚染との戦いは、ようやく緒についたばかりと言えるのかもしれない。