日本の重厚長大産業を代表する三菱重工業。国産初の小型ジェット旅客機「MRJ」の開発は遅れ、大型客船建造では巨額損失を計上。果敢な構造改革で復活を遂げた日立製作所と比べると、変化への対応の遅さが際立った。
そんな三菱重工を「沈む巨艦」に例える向きもあった。だが、巨艦は蘇っていた。20年に及ぶ経営改革が着実に実を結びつつあるのだ。持ち味の愚直さを生かして取り組んできた改革の中身とはいかなるものだったのか。
シリーズ
完結
日本の重厚長大産業を代表する三菱重工業。国産初の小型ジェット旅客機「MRJ」の開発は遅れ、大型客船建造では巨額損失を計上。果敢な構造改革で復活を遂げた日立製作所と比べると、変化への対応の遅さが際立った。
そんな三菱重工を「沈む巨艦」に例える向きもあった。だが、巨艦は蘇っていた。20年に及ぶ経営改革が着実に実を結びつつあるのだ。持ち味の愚直さを生かして取り組んできた改革の中身とはいかなるものだったのか。
三菱重工業の改革で重視したのは、自前主義からの脱却だ。2000年以降、切り出した事業は30以上にのぼり、自立を促し、他社との連携にも積極的に取り組んできた。宮永俊一社長の右腕とされ、様々な製品を抱えていた機械設備事業部門…
日立製作所と火力発電システム事業を統合して2014年に発足した三菱日立パワーシステムズ(MHPS)。蒸気タービンやガスタービンを作り続け、造船と並んで三菱重工の屋台骨を支えてきた部門はいかにして改革を遂げてきたのか。三菱…
かつて稼げない事業という位置づけだった三菱重工業のフォークリフト事業。世界首位の豊田自動織機の背中は遠かったが今、世界3位の地位を磐石にする。4社統合でそれぞれの力を引き出す術を身につけたからだ。
三菱重工業が経営改革を進める上で、避けて通れない「本丸」がある。同社発祥の地の長崎造船所(長崎市)が中核となっていた造船部門。戦艦「武蔵」を建造した誇り高き長崎も、大型客船の建造遅延でグループ内での発言権は低下。今年1月…
「ピース・オブ・ケイク(a piece of cake)」は、英語のイディオムで、「ケーキの一片」、転じて「たや…
日本経済の節目の年として幕を開けた2020年は、誰もが予想できない最悪の1年となった。すべての始まりはコロナ禍だ…
総付加価値額が450兆円ともされる自動車産業の構造が変わり始めた。GAFAやEVスタートアップ、ソニーなどが新た…
話題の経営者や気鋭の起業家はいかにして自らの経営を確立するに至ったのか。そこにたどり着くまでの道のりは決して順風…
ロシアを足掛かりに、欧州経済・金融市場の調査を担当して、既に十数年の月日がたちました。英国の欧州連合(EU)離脱…
日本は創業100年以上の企業が多くあり、世界一の長寿企業大国として知られる。その中には創業1000年を超えると伝…
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日本の読者にとって欧州のニュースは遠い国々の出来事に映るかもしれない。しかし、少子高齢化や低成長に悩み、企業の新…
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この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつか…
コロナ禍の混乱からいち早く抜け出したファーストリテイリング。破綻が相次ぐアパレル業界にあって、なぜユニクロだけが…
日本でも2030年代半ばに新車販売でガソリン車をゼロにする方針が打ち出されるなど、各国の環境規制強化により普及段…
従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
全8回
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