そうこうするうちに漁業でも担い手の高齢化が進んでいます。このままでは後継者不足もあいまって、改革の意欲が失われてしまいかねません。

高齢化と収入減が進む
●漁業就業者数と高齢化率
●漁業就業者数と高齢化率
出所:農林水産省「漁業センサス」(2013年まで)および「漁業就業動向調査」(2014~16年)
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●沿岸漁船漁業者の売り上げ比較
●沿岸漁船漁業者の売り上げ比較
注:沿岸漁船漁業とは、船外機付漁船および10トン未満の動力漁船を使用した漁業
出所:農林水産省「漁業センサス」
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 すでに漁業就業者の4割近くが65歳以上になっています。収入も減少傾向にあり、先細りが続いています。

世界6位の海洋大国なのに……

 国土の四方を海に囲まれ、領海および排他的経済水域を合わせた面積は世界第6位で、豊富な漁場を持つ「海洋大国」の日本。世界のトレンドが魚食に向かっているのは本来、大きなチャンスのはずです。しかし、成長市場を取り込めていないどころか、自国の需要を賄うことにすら四苦八苦しているのが現実です。

 ここまでニッポン漁業の現状と課題を簡単に説明してきましたが、「外国勢の台頭で国際競争力が低下している」「改革の必要性が指摘されつつも先送りでゆるやかな衰退が続く」というのは、ほかの産業でも共通する点があるのではないでしょうか。

 明日からは、様々な角度で日本の漁業の課題、改革に向かう動きなどを取り上げていきます。食卓で刺身をつまみながら、あるいは旬のサンマを楽しみながら、みなさんが関係する業界でも生かせることがないか考えながら読んでいただければと思います。