中小製造業は2010年以降、苦戦を強いられている

 企業規模別にみると、中小企業のシェアは相応に高い。2014年にドイツの製造業が生み出した付加価値額に占める中小企業のシェアは28.9%、雇用者のシェアは43.4%となっている。製造業はドイツ経済を付加価値や雇用面で支える屋台骨と捉えることが出来よう。

 しかし、2010年代以降、中小製造業は苦戦を強いられている。リーマンショックを挟んだ2007年、2015年の付加価値額をそれぞれ5年前(2002年、2010年)の付加価値額と比較すると図4の通りとなる。

 大企業では付加価値額の伸びは、リーマンショック前後でほぼ変わらないのに対して(2002年・07年比+21.5%→2010年・15年比+21.9%)、中小企業の付加価値額の伸び率は同+20.9%から同+8.8%に低下している。中小企業をさらに細分化してみると、中企業は比較的健闘しているのに対して、零細・小企業の付加価値額の伸びは鈍化が大きい。

 中小製造業の付加価値額の伸びが鈍化した理由の一つに、雇用者数の減少がある。産業別に比較可能な2014年のデータを用いて、2010年と2014年の雇用者数増減を、産業別、企業規模別にみると図5の通りとなる。

 建設業やサービス業など、概ね全ての業種で企業規模を問わず雇用者が増えているのに対し、中小製造業(2010年比約▲1万4千人)では、雇用者数が減少している。

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