AIに特化した開発センターを設立

ボッシュは自ら、ドイツ国内で電動スクーターのシェアリングサービスに進出している(写真:永川智子)

そうした変化に、具体的にはどのように対応していますか。

デナー:まず2020年までに、ボッシュのすべての製品をネット対応にします。センサーから家電まで、すべてをコネクテッド製品に変えていきます。

 同時に、ボッシュのあらゆるビジネス領域で、「コネクテッド」を軸にしたサービスを開発します。モビリティ分野や家電分野はもちろんのこと、工場など産業分野、あるいはビルやエネルギーのマネジメント分野でも、様々なネットワークサービスを展開する計画です。

 こうしたサービスを提供するためには、3つの「S」が必要になると考えています。それは、センサー(Sensor)、ソフトウエア(Software)、サービス(Service)です。特に、センサー分野はボッシュが元来強い分野です。

 ソフトウエアに関しては、既に世界で2万人のソフトウエア技術者を抱えています。さらに2016年には、様々なネットワークサービスを提供するための、独自のクラウドサービス「Bosch IoT Cloud」も開始しました。我々が必要だと考えていたパズルのピースは、一通り揃っています。

 さらに、今後重要になるのが、AIの開発でしょう。モビリティで言えば、自動運転の進化にAIは不可欠な技術になるし、IoTやロボットなど、あらゆる産業で導入が進むと見ています。

 2017年1月にボッシュはAIを専門に研究する開発センターをオープンしました。2021年までに、AI関連で約3億ユーロ(約390億円)を投資します。ボッシュ自身のビジネスも、5年後には、AIが関連するビジネスの売上高は全体の10%を占めると見ています。10年後に、ほぼすべてのボッシュ製品に何かしらAIが関連することになるでしょう。

 ちなみに、AIビジネスでは、日本でもトマトの最適な出荷時期を予測するサービスを始めています。