潜在ニーズをいかに探れるか

 小売業の中でもデータを活用した商品開発や売り場改善に積極的に取り組んできたローソン。新たな取り組みとして、ローソンは昨年、ネット広告会社のオプトホールディングなどと組み、ビッグデータを活用したナチュラルローソンの菓子の商品開発コンテストを実施した。ローソンが提供したPOSデータや商品特性データをもとに、データサイエンティストらが新商品案を考えた。入賞案は来春に商品化する予定だ。

 「ポンタでは行動結果しかわからず、消費者の潜在的なニーズを探ることができなかった」。ローソンの商品本部ドライ商品部の梅田貴之部長はポンタのデータを活用した商品開発の限界を指摘する。今回のコンテストでは立地や客層といった従来の指標に加えて、商品名や原材料、効能といった要素を数値化して分析要素に入れたことで、たとえば消費者が低糖質をうたった商品のどういった点に反応して購入しているかがわかるようになった。買い物にかける時間を短縮したい消費者が増える中で、商品のどういった点をパッケージで伝えれば選んでもらいやすくなるか改善することもできる。

 梅田部長は「従来のデータ分析は既存顧客をつなぎとめることに効果があった。これからはビッグデータ分析からローソンに来てくれない人のニーズを把握したい」と意気込む。

 データを活用した商品開発の取り組みは始まったばかりだが、始めた企業は確実に手ごたえを感じている。これからはデータの活用方法が、メーカーや小売の競争力に大きな影響を与えそうだ。