2020年の東京五輪パラリンピック開催まで2年を切った。世界が注目する一大イベントだが、「宴の後」には不安がつきまとう。国内独り勝ちを続けてきた東京とて、30年ごろを境に人口減に転じる。牽引役の弱体化で日本経済は再び沈むのか、それとも五輪のレガシーを生かして再浮揚するのか。世界から「ヒト・モノ・カネ・情報」が集まる求心力を取り戻せば、東京、さらには日本の「稼ぐ力」は高まるはずだ。課題は少なくないが、そこには大きな商機が眠っている。
シリーズ
沈まぬ東京 五輪後「悲観論」からの脱却

完結
この記事の著者
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北西 厚一
日経ビジネス記者
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吉岡 陽
日経ビジネス副編集長
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津久井 悠太
6回
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新たな東京を楽しむアトラクション
観客が「作り手」となるデジタルアート、東京スカイツリーを眺めながら心地よく走れるランニングコース……。2020年の五輪に向けて東京では新たな人気スポットが生まれている。ポスト五輪の活力につながる取り組みが各所で広がる。
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東京五輪で「会社を休んでボランティア」
2020年東京五輪は、何が「レガシー(遺産)」となるか。ハード面だけではなくソフト面のレガシーとして注目が集まるのが「ボランティア」だ。スポンサー企業などが、あの手この手で社員のボランティア活動を促進する施策を導入し始め…
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「スタートアップが自然に集う街」目指す大手町
東京五輪まで2年を切った。一大イベントを機に日本は再浮揚できるのか。イノベーティブな企業を生み出し集積させる取り組みが、東京を舞台に官民で動き始めている。
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1964年の東京五輪を契機に生まれた「警備業」。2020五輪でもALSOKとセコムが中心となり、全国100社超の警備会社による「共同企業体」を組織する。二度目の五輪を通じて、日本の警備はどう進化するのか。ALSOKの青山…
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インバウンド対応は「一歩先の満足」へ
五輪後の日本経済のカギを握るのが訪日外国人客の動向。ここ数年、順調に増えているが、さらなる増加のためにはリピート率の向上も必要になる。より高い水準で旅行者を満足させるには何が必要か。
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1泊50万円以上支払える海外富裕層を取り込め
東京五輪まで2年を切った。一大イベントを機に日本は再浮揚できるのか。東京の都市力を高める取り組みとともに、地方に底上げも課題だ。世界的に知られるデザイナー・原研哉氏に、海外富裕層をも唸らせる地方の価値の作り方を尋ねた。
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全8回