アパレル、ストライプインターナショナルはグループ売上高が約1330億円(2017年度)。創業社長の石川康晴氏は最近まで大学院に在籍。経営学の教科書や大学院の授業から自社に役立つ点を見つけると、すぐ経営に取り入れてきた、という。「理論の実践への落とし込み方」について、石川氏の考えを聞いた。

石川 康晴(いしかわ・やすはる)氏 ストライプインターナショナル社長兼最高経営責任者(CEO) 1970年岡山市生まれ。94年に婦人服販売のクロスカンパニーを創業。99年にSPA(製造小売業)に乗り出す。2016年に社名をストライプインターナショナルへと変更

ストライプインターナショナルのトップを務めながら京都大学の大学院で学び、3月に修了しました。

石川:大学院に進んだきっかけは、同大学院で教える末松千尋教授の『京様式経営 モジュール化戦略―「ネットワーク外部性」活用の革新モデル』を読んだことです。

 著者の末松先生はもともと外資系コンサルタントであり、民間の感覚を持っています。大学院で授業を受けました。同書は私にとって問題解決の参考にする本の1冊になっています。

同書は京都に本社を置くメーカーを中心に「モジュール」というキーワードによって分析しています。アパレルとは直接結びつかない内容が大半を占めます。

石川:経営書を読む上で意識しているのは、掲載しているケースを自分たちの会社にあてはめることです。理論をどう生かすのか、加工の仕方が問われると思います。

 モジュールというと機械やエレクトロニクス分野を思い浮かべがちです。しかし、モジュールが示す「共通のフレーム」は、実はどの会社にも存在しています。一部だけをカスタマイズしたり、外形的なデザインを加えたりしているケースは思いのほか多いのです。
 私が同書を生かしている領域は、大きく分けると2つあります。

 1つは会議のあり方です。思考停止状態の会議をするくらいなら、その時間はリストラしてクリエイティブな会議をしたほうがいい、と読み取れることが書いてあり、私はこれを実践しています。具体的にはモジュールの考え方に従って会議のムダをなくしていくのです。

 もう1つ、これは直接には書いていないのすが――モジュールという考え方を生かせば残業を減らすことができるのではないかと考えました。

会議のモジュール化と言われても、なかなかピンときません。