教科書は少しずつ増えているのでしょうか。
星野:インターネット時代にマーケティングがどう変わるのか、販売促進策がどう変わるかには強い関心があります。しかしこの分野は変化が激しく、何が定石になるかまだ混沌としており、なかなか教科書となる本がありません。
体系化した「SNSマネジメント」はまだない
たとえばSNS(交流サイト)について、「いいね」の数が利益にどう関係しているのか、どうして大事なのか、いくつまで集めればいいのか、わかっていません。教科書がない分、私は参考になる事例がないか探すことを意識し、どういうパターンでの成功がありうるのかをみています。「面白い事例」はありますが、何が正しいかはまだわかりません。いずれ「SNSマネジメメント」が体系化するかもしれませんが、こうした分野は「これが正しい」と証明してから始めるのでいいかもしれないと思います。最初に証明する人が一番お金を使い、一番損をすることにもなりかねないからです。
ホームページのあり方も同じです。マーケティングやマスターブランドと関係しており、エージェントはネット上でつながってきています。しかし、全体としてはまだ混沌としていて、正しいやり方が見えていません。
教科書が間違っていると感じたことはありますか。
星野:論文で証明されている以上、それはありませんし、自社に合わせた使い方をすることもありません。チューニングすべきだという理論があるならそうしますが、そんな理論はありません。だいたいチューニングしたところで、その方法が正しいかどうかが証明されていません。
「答えはいつも本にある!」
2010年から売れ続けるブックガイドの決定版!
星野佳路代表が実践する名著30冊を大公開!
ビジネスリーダー必読の経営書。そのエッセンスと実践事例がこの1冊でわかる!
- 同業他社と差別化し、混戦から抜け出すために必要な教科書は?
- コスト競争力を高め、同時に顧客満足度も引き上げるために役立つ教科書は?
- 部下のやる気を引き出して、現場のミスを減らすために役立つ教科書は?
「課題に直面するたびに、私は教科書を探し、読み、解決する方法を考えてきた。
それは今も変わらない」--第1部「星野佳路社長が語る教科書の生かし方」より
Powered by リゾーム?