シリーズ
岡部直明「主役なき世界」を読む

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トランプ流排外主義は世界を危険にさらす
米大統領選でのドナルド・トランプ氏の勝利は世界に衝撃を与えた。英国のEU離脱決定時と同様「反グローバル主義」や「ポピュリズム」の影響が大きい。トランプ氏の主張の背景にある排外主義は、世界を危険にさらしかねない。
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緊張から和解へ、音楽は世界を変えられるか
今年のノーベル文学賞はシンガーソング・ライターのボブ・ディランに決まり、世界に衝撃を与えた。世界が混迷するなかで、人々を結びつける音楽の役割が見直されている。音楽は世界を変えられるか。そして文明の融合を導けるか。
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身動き取れぬ日米欧の金融政策、中銀頼み限界に
日米欧の金融政策は身動き取れない状況に陥っている。いずれも、大幅緩和からの「出口戦略」を見出せていない。今こそグローバルな視野で、新たな通商政策や構造政策を打ち出す必要がある。
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危機的状況の中、たゆたえどもEUは沈まず
欧州連合(EU)は、最大の岐路にさしかっている。しかし、これでEUが崩壊に向かうとみるのは間違いだ。2度の世界大戦を経てできたこの平和の連合は簡単には崩れない。「たゆたえども沈まず」なのである。
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行き詰まる「反グローバル主義」
世界中に蔓延していた「反グローバル主義」の風潮が行き詰まり始めている。EU離脱を決めた英国はいまや「反面教師」と受け止められている。反グローバル主義や保護主義の代償の大きさに人々は思い直し始めた。
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海洋進出で沈む人民元戦略
人民元の国際通貨化を目指す中国の戦略が行き詰まっている。中国経済の減速と元安が一方の要因だが、同時に、南シナ海などへの海洋進出で国際信認を失墜させていることも大きく響いている。信認なくして国際通貨は成り立たない。
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米国の分裂映す大統領選
米国の大統領選挙は、民主党のクリントン候補と共和党のトランプ候補の対決になる。しかし、クリントン氏にとっては民主党内で指名を争ったバーニー・サンダース上院議員の支持者からの反発が強く、本選へ向けて民主党内の結束が課題だ。
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英国がEUに戻る日
英国の欧州連合からの離脱は世界に衝撃を与えた。2代目「鉄の女」、メイ首相の前には難題が立ちはだかる。メイ首相は国民投票のやり直しを否定しているが、状況しだいで引き返す勇気もまた、英国のエリートの使命であるはずだ。