大陸間弾道ミサイルに搭載できるという「水爆」とされる物体を視察する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(中央)。(写真:KCNA/UPI/アフロ)

 北朝鮮が3日、ほぼ1年ぶりで6回目の核実験を強行した。大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載用の水素爆弾の実験に「完全に成功した」としている。日本上空を通過するミサイル発射に続くこの暴挙は断じて許せない。国際社会は結束して危機を封じ込めなければならない。北朝鮮の経済事情を考えれば、石油禁輸など経済制裁の強化は大きな武器になる。北朝鮮の暴挙により、核兵器の拡散は為政者しだいで人類の危機につながりかねないことを痛感させられた。核危機の今こそ、核廃絶に真正面から取り組むことこそ肝心である。唯一の被爆国である日本の責任は重大である。

BRICS首脳会議に照準

 北朝鮮が大規模な核実験を前倒しで実施したのは、中国、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカの新興5カ国(BRICS)首脳会議のアモイ開催に照準を合わせたものとみられる。とりわけ北朝鮮が頼みとする中国、ロシアへの「メッセージ」と考えるべきだ。首脳会議の主催国である中国の習近平国家主席は、会議直前の核実験でメンツをつぶされた格好だが、演説では核実験には触れなかった。

 中ロとも北朝鮮の核実験に反対してきているが、今回はより強い非難の声明を出している。中国外務省は「中国政府は断固たる反対と強烈な非難を表明する」と批判を強めた。ロシア外務省も「断固非難する」と表明した。しかし、非難の度合いは日米韓とは違うとみて、北朝鮮は中ロに核実験について暗黙の了解を求めたものともいえる。