高須先生ご本人も今まではいろいろと自分の体で試しています。
高須:僕は10年ぐらい前に大メンテをやりました。もう頭のてっぺんからつま先まで全部。10年前にボディーを、20年ぐらい前に顔をメンテしたんです。その間に歯のインプラントもやったかな。つまり大きな手術は計3回。それ以降、特別なものは何もやっていませんよ。美容院に行ってブリーチで髪を染めているくらいで。
10年若くしておけば、70歳になっても60歳ぐらいの顔でいられます。実際に僕は今、71歳ですからね。ほら、こんな風に胸板も厚くて腹も割れています。ただこれは見た目だけですからね。ゴルフではどんどん飛距離が落ちている(笑)。
高須:僕の歯は全てインプラントです。本物と間違えられるといけないから、わざとダイヤを入れて人工だよと印を付けている。髪の毛も本物じゃないよという印に生え際を太くしている。植えた毛なんだもの。ちゃんとフェイクだという印もつけないと本物だと思われちゃうから。
こうやって僕がお客さんに実際の様子を見せてあげるのが一番いい。全部、見本になりますからね。腹筋もほら、きれいに割れている。これも整形です。全部人工ですから(笑)。
シミを取ったり植毛したりするだけでも、イメージは全く変わります。だから僕は、お客様の見ている前で、シミを取った時の様子もシミュレーションして見せてあげる。分かりやすいですよね。ハゲに毛を植えた時も、3000本植えるとこのくらい、5000本植えるとこのくらいって。
老けて見えると説得力が弱まる?
現在、高須クリニックで美容医療の施術を受けている男性のお客さんは、どのような方が多いのでしょう。
高須:現状では経済的に恵まれている方が多いですよね。「老けたら困る」という人たちって、どちらかというとパワーを持っている人たちですよね。老衰した印象を与えてしまうと困ってしまう人たちです。
僕はね、日本を牽引しているのは老人たちだと思っています。彼らは経験も豊かだし、頭もしっかりしている。けれど見た目が老けていると、どうしても株主や第三者たちは「そろそろ世代交代だろう」と思ってしまいますよね。
大塚家具の問題なんかも、僕はお父さんの味方なんです。でも、どんなにお父さんの経営手腕がすごくても、老けて見えると正しいことを言っているように見えなくなるんです。政治家の先生だって、見た目が老けていると新人にやられちゃう。政治家が老けた顔で国会の投票でちょっとよろよろとしてごらんなさい。「先生は終わったな」とみんな思うでしょう。けれど、たとえよろよろとしても、見た目が若いと「ちょっと足を滑らせただけなんだ」と思うだけです。
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