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辺境の部署や中途社員がゼロイチを生む

ただ、組織のなかで誰がゼロイチ人材かを判断するのはとても難しそうですね。

岡島氏:時代の変化にいち早く気づける人でなければゼロからイチを生み出せない。

 だから、これまでの成功モデルにどっぷりと漬かっている人は難しいでしょうね。たとえば、入社してからずっと花形部署にいる、というような人はゼロイチ人材にはなりにくい。いわゆる“よそもの”がいいと思います。

 一見すると左遷されたかのような辺境の部署にいたり、中途で入社してきたり。外国人でもいいかもしれません。保守本流から離れた人材の中に、ゼロイチはいると思います。

岡島さんはご自身の経験の中から、ゼロイチになりやすい人の判断基準をお持ちです。

岡島氏:ゼロイチになれるかなれないかはある程度見極めることができると思っています。ただ企業によって求める人材が違うので、すべてに当てはまるわけではないのですが、一部をご紹介します。

 まずゼロイチの判断基準として重視しているのが、「やんちゃ」であるかどうかということです。誰もが難しいと思っていたプロジェクトでも無理を通してやり切ってしまう力があるか。そして、誰も気づかない疑問にいち早く気づく視点があり、正義感、お客様愛、会社愛を持って物事を進められるか。社内で「優等生」と言われるタイプではないけれど、憎めなくて、実行力のある人です。

 ゼロイチ人材かどうかを見極めるためにいくつかのキラークエスチョンも用意しています。まず、子供のころに親に隠れて「秘密基地」を作っていたかどうか。これは自分なりのルールでゲームメーキングができるかどうかをみています。

 2つ目が会食や飲み会の幹事をよく引き受けているか。こういう人はホスピタリティ精神が高く、プロデュース能力に長けていることが多い。

 3つ目が受験勉強をラクにこなしたか。高学歴というのは否定するものではないと思っています。ただ、死ぬほど勉強してやっと合格したという人は、ゼロイチにはなりにくい。受験勉強がラクだったという人は、要領がよく、ツボを押さえるのがうまい証拠です。

 そして、ゼロイチの共通項として、幼い頃にご両親が離婚したなど、家庭に何らかの不具合があったというケースも多いです。こういう人は若いうちから親のためではなく、自分のためにやりたいことを見つけて動き出しているケースが多い。自分なりの物差しを持っていて、自分の幸せを自分で決めようとする。ただ、どこかで満たされていない飢餓感や欠乏感があり、それが原動力にもなるのです。