東芝は7月6日、同社にとって初めてとなる「カンパニー別IR説明会」を開催した。機関投資家やアナリストに対して、4つの社内カンパニーの各社長が事業計画を説明し、業績目標を「コミット」した。

 説明会は午後1時から5時30分まで、4時間以上も続いた。東芝の綱川智社長は冒頭で「情報開示の充実」が開催の目的だと述べ、年1回のペースで実施していく方針を掲げた。電機業界では日立製作所やパナソニックなどが、同様の取り組みを既に実施している。

東芝の綱川智社長(写真=陶山勉、6月23日撮影)

 改めて鮮明になったのは、東芝における原子力事業の重みが増していることだ。エネルギー部門を担当する「エネルギーシステムソリューション社」の社長に就任したダニー・ロデリック氏は、「原子力事業におけるシェアを守り続ける」と述べ、国内外で廃炉ビジネスを積極展開するとした。

 米ウエスチングハウス(WH)の会長も兼務するロデリック氏は「WHが2015年度に過去最高益を更新した」と強調し、他社が建設した原子力発電所に対してもサービス・燃料事業を拡販することで、今後も利益を伸ばすと意気込んだ。原子力事業では2016年度に400億円の営業利益を見込むが、2018年度には670億円を稼ぐ計画を掲げている。

 原発の新規受注に関しては今年6月、インドのモディ首相と米国のオバマ大統領が会談。WHがインド国内に6基の原発を新設することで基本合意した。この件についてロデリック氏は「2017年に最終契約する予定」だとした。

 説明会ではさらに、英国でも3基を受注できる予想を明らかにした。トルコや中国でも受注活動を強化しているという。東芝は2030年までに45基以上の受注を目標としているが、WHは「もっとアグレッシブな計画を掲げている」(ロデリック氏)。