全4913文字
6月28日はあいにくの雨。来場者は1000人を下回り、「お土産、お弁当はご用意致しておりません」の看板を持つスタッフも心なしか寂しそうだ

 会場入り口では金属探知機を用いた手荷物チェックが実施されていたが大きな混乱もなく、総会は定刻通り午前10時に始まった。登壇した綱川社長は「審議に入る前にお詫びを申し上げます。本来なら年度決算を報告すべきなのにできていません」と陳謝し、壇上の東芝経営陣が株主に対して一礼をした。

 その後、綱川社長自らの口から、17年3月期決算の監査手続きの進捗、18年3月期の業績見通し、前期に米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)を申請したWHや、メモリー事業売却の進展状況、今後の成長戦略について説明した後、質疑応答に入った。

メモリー事業売却への質問が相次ぐ

 質疑応答が始まったのは10時40分過ぎ。まずは事前に株主から受け付けた質問について、半導体事業を担当する成毛康雄副社長が一括で回答していく。

 質問内容は、原子力事業からの完全撤退の可能性や、新会社に移籍する従業員の労働条件、企業風土改革の取り組み、今後の人員削減など多様だが、事前質問なので成毛副社長の回答は流暢だ。例えば門外漢であるはずの原子力事業からの撤退については「資源が少ない我が国にとっては原子力発電は引き続き重要。メンテナンスや廃炉などを含めて社会的責任を進めていく」と回答していた。

 会場からの質問を受け付けたのは午前10時50分過ぎから。長丁場になるのを警戒してか、綱川社長自らが原則1人1問、発言は2分以内と釘を刺したうえで始まった。

 質問が多かったのがメモリー事業の売却交渉の行方だ。