10万通のメールをチェック中

今後の焦点は、4月11日までの4週間で追加調査を完了させられるかどうかだ。佐藤氏は「10万通にも及ぶメールを分析し、それに基づくインタビューなどを実施している。問題が判明するたびに追加調査をする必要がある」と述べた。一方で、「1年半前から比べると企業体質自体は改善してきていると認識している」と佐藤氏は強調した。
東芝の再生計画を軌道に乗せるには、まず決算を確定させることが不可欠だ。確実な数字がない状態で、将来予想など立てようがない。決算が早期に発表できたとしても、原発のリスクをどう「遮断」して損失を限定するかの道筋は不透明なままだ。綱川社長が掲げる「新生東芝」が絵空事で終わることは、誰も望んでいないはずだ。
米原子力事業の巨額損失、大黒柱のフラッシュメモリー事業の“売却”……。かつての名門企業はなぜ、崩壊の危機に瀕してしまったのでしょうか。
勇気ある社員の証言や膨大な内部資料を基に、東芝が抱える“闇”に切り込んだ『東芝 粉飾の原点』。東芝の現状を理解するのに必須の一冊です。

≪書籍の主な内容≫
【序章】 こじ開けたパンドラの箱
【第1章】 不正の根源、パワハラ地獄
【第2章】 まやかしの第三者委員会
【第3章】 引き継がれた旧体制
【第4章】 社員が明かす不正の手口
【第5章】 原点はウエスチングハウス
【第6章】 減損を回避したトリック
【第7章】 歴代3社長提訴の欺瞞
【第8章】 「著しく不当」だった監査法人
【第9章】 迫る債務超過、激化するリストラ
【第10章】 視界不良の「新生」東芝
東芝、三菱自動車、東洋ゴム…
企業の不正事件が後を絶ちません。ひとたび不祥事が発覚すれば、社長が謝罪し、お飾りの再発防止策が発表され、事件は幕を閉じようとします。ただ、それで問題は解決したのでしょうか。
原因を究明しない限り、組織の再生はありません。「日経ビジネス」では、読者の皆様からの情報をお待ちしています。
アクセス先 http://nkbp.jp/nbpost
取材源の秘匿は報道の鉄則です。そのため所属機関のパソコンおよび支給された携帯電話などからアクセスするのはおやめください。
郵送でも情報をお受けします。
〒108-8646 東京都港区白金1-17-3
日経BP社「日経ビジネス」編集部「企業不正取材班」
※送られた資料は返却しません。あらかじめご了承ください。
有料会員限定記事を月3本まで閲覧できるなど、
有料会員の一部サービスを利用できます。
※こちらのページで日経ビジネス電子版の「有料会員」と「登録会員(無料)」の違いも紹介しています。
※有料登録手続きをしない限り、無料で一部サービスを利用し続けられます。
Powered by リゾーム?