この連載では、40年にわたってインドビジネスにかかわり、現在はインドに在住してビジネスを続ける元商社マンの著書『インドビジネス40年戦記』の一部を要約して紹介します。同書は、朝日新聞の書評欄で「元商社マンが得た卓見」(ジャーナリストの勝見明氏)と称され、さらに毎日新聞の読書日記で「インドに限らず、海外で生きていく上では必須の精神構造であることは間違いがない」(千葉工業大惑星探査研究センター所長の松井孝典氏)と紹介されました。

 著者の中島敬二氏は、住友商事の社員として長年インドビジネスに関わり、定年後、知人に持ちかけられて現地で金型メーカーの経営に乗り出しました。その事業は軌道に乗らず、老後の資金をそっくり失ってしまいますが、それにもめげず、インドで日本食レストランやホテル、コンサルタント会社の経営を開始しました。妻、娘夫婦、孫2人という三世代同居の一家総出で奮闘中です。