IT 機器をちょっとクリックすると、すぐに情報が世界中に広がってしまう昨今。世界中、発信される情報は即座に翻訳され、地球を一回りしてしまいます。しかし、情報の内容ーー何よりもその信憑性ーーを見極めて理解し、これからの展望に役立てることに時間をとる読者は少なくなりました。確かに、広大な農地で作物を大型機械でざくっとフルスピードで収穫するかのように、情報の世界も即座の発信受信も大切です。一方で、落穂を拾うように、じっくりと情報を手に取るように読み込み、貴重な情報、興味ある話を探索してみることは大切です。短い情報でも、はっと目を見張るような解釈のできるものもあります。
このコーナーでは、ドイツをはじめとする EU 加盟国の政治経済社会動向について、各報道メディアの情報を収集分析。信頼できるドイツ経済分析研究所とのコミュニケーションをとりながら、今後のドイツ・欧州について興味ある情報を紹介してゆきたいと思います。
シリーズ
欧州ニュース落穂拾い

完結
4回
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VWスキャンダルで大打撃、Audiの城下町
日本での報道はめっきり減ったが、独フォルクスワーゲンの排気ガス不正スキャンダルの余波は今もドイツ国内を揺さぶっている。その影響が顕著に表れているのが、グループの稼ぎ頭であるアウディだろう。
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Brexitでドイツの徴兵制度が復活?
ドイツで徴兵制度が復活するかも知れないーー。英国がEUの離脱を決めた国民投票から約2カ月が経ち、ドイツではこんな話題が関心を集めている。
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メルケル首相、難民受け入れ政策の重い代償
7月、ドイツでは国内全土を震撼させる凶悪事件が立て続けにおきた。これほどの頻度で事件が連続発生した例は過去になく、異常とも言える事態だ。
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ドイツ、「脱原発」に潜む意外な問題点
ドイツは2022年までに、原子力発電所稼動を完全に停止する計画だ。コントロールしきれないリスクのある原発を停止する。その決断は確かに論理的である。しかし、複雑に絡み合う経済の都合により、ドイツは今も、その移行の苦しみの最…
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小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明
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徹底予測2021年 底打ちか奈落か
日本経済の節目の年として幕を開けた2020年は、誰もが予想できない最悪の1年となった。すべての始まりはコロナ禍だ…
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クルマ大転換 CASE時代の新秩序
総付加価値額が450兆円ともされる自動車産業の構造が変わり始めた。GAFAやEVスタートアップ、ソニーなどが新た…
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不屈の路程
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菅野泰夫のズームイン・ズームアウト欧州経済
ロシアを足掛かりに、欧州経済・金融市場の調査を担当して、既に十数年の月日がたちました。英国の欧州連合(EU)離脱…
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1000年企業の肖像
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10 Questions
いま、世の中で起こっていること。誰もが知りたいと思っていること。でも、ちゃんと理解できていないこと。漠然と知って…
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河合薫の新・社会の輪 上司と部下の力学
上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは…
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ファクトフルネス思考
「データを基に世界を正しく見る習慣」を紹介した書籍『ファクトフルネス』は、日本で90万部を超えるベストセラーとな…
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大西孝弘の「遠くて近き日本と欧州」
日本の読者にとって欧州のニュースは遠い国々の出来事に映るかもしれない。しかし、少子高齢化や低成長に悩み、企業の新…
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グルメサイトという幻
食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメ──。外食店探しに欠かせない存在となったグルメサイトの地位が揺らいでいる…
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フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える
この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつか…
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ファストリ、異次元の経営
コロナ禍の混乱からいち早く抜け出したファーストリテイリング。破綻が相次ぐアパレル業界にあって、なぜユニクロだけが…
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テスラが仕掛ける電池戦争
日本でも2030年代半ばに新車販売でガソリン車をゼロにする方針が打ち出されるなど、各国の環境規制強化により普及段…
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70歳定年 あなたを待ち受ける天国と地獄
従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
全8回