先日、同社の代表香取良幸さんにお会いした。

 「今の時代、お墓や墓地を探すのは大変なこと。墓を建てることはできなくても、お墓参りしたいという遺族の気持ちには応えたい。しかし、(完全にヴァーチャルを目指すのではなく)われわれは実際に足を運んで、供養するということにこだわりたい。しかし、このサービスは賛否両論ですね。その場所が心霊スポットになってしまうようで怖い、という声もあります」と話してくれた。

新サービスにみる「思い出再生」の需要

 私が感じたのは、このようなサービスは「供養する」というより、「故人との思い出の再生」という、新しいお墓参りのスタイルだということ。

 ヴァーチャルなサービスが登場する背景のひとつに、海洋散骨ブームがあるかもしれない。すべての遺骨を海洋に撒いてしまえば、手を合わせる場所が失われてしまう。

 故人が海洋散骨を望んでいても、その後、供養の場所を失うことで遺族が悲しみを昇華できずに苦しむケースがあると聞く。スマ墓は、ヴァーチャルな空間で故人が「生き続ける」ことができ、遺族が故人といつでも再会できる場の提供、と言えるかもしれない。

 葬送は今後、ますますハイテク化していくだろう。ヴァーチャルな供養について、批判する人も少なくない。私もリアルな供養こそ大事にしたいと考えている。

 しかし、現代の日本人には供養のこころが根強く残っているからこそ、新時代の供養サービスが次々と生まれてきている、という反語もまた、成立しそうである。