テスラをベンチマークに

価格や航続距離から考えると、テスラの次世代車「モデル3」を強く意識しているようにみえます。

:その通りです。目指すのは伝統的な企業ではなく、革新的な会社。テスラが1つのベンチマークです。

EVの肝となるのはバッテリーやモーターです。

:観致はバッテリーやモーターを内製するのではなく、サプライヤーから調達します。なるべく標準化を進めて柔軟性を持たせる。サプライヤーの変更や、標準技術が変わったときの積み替えを機動的にできるよう備えます。

サプライヤーは中国の地場企業?それとも日欧米?

:地場も外資も候補に挙がっています。モーターについては中国のメーカーもかなり技術力は上がってきています。一方、最終的にはグローバルな市場で売っていくことを目指しているので、地場企業にこだわるつもりもありません。

K-EVでは、キャビンにCFRP(炭素繊維強化プラスチック)も採用しました。炭素繊維は日本の十八番の技術ですが、中国メーカーも追い上げてきていると言われています。

:そう思います。K-EVの開発には中国の素材メーカーの技術協力が大きく貢献しました。

地方政府が後ろ盾

業績は厳しいですが、EVの開発資金はどのようにして手当てしていくのですか。

:もちろん親会社からも同意を得ていますが、EV用新ラインの建設候補地である四川省など地方政府も資金のバックアップを申し出てくれています。中国各省は、ここ10〜20年、自動車産業により大きく発展しました。その波に乗れなかった地方も新たなEVの時代には絶対遅れたくないという考えがあるようです。各地方政府はEV産業誘致のための戦略を立てて、そのためのファンドもつくっています。

中国のEV市場の行く末をどのように考えていますか?

:EVに関しては、中国は世界をリードしていると思います。まずは13億人という人口を背景に市場がこれからもどんどん大きくなっていくということ。ボリュームによりコストが下がる。そうすると加速度的に競争力が出てくる。そして政府がガソリン車よりもEVを優先的に発展させるポリシーをはっきりと打ち出していることが大きい。コストでもイノベーションでも中国は強みを発揮できる環境になりつつあります。世界的な競争力が出てくるでしょう。