有機ELの台頭により、ディスプレー産業は再び成長期に入った。現在リードするのは韓国勢で、シャープを買収した台湾の鴻海精密工業も後を追う。中国企業も投資競争に踏み出すなか、日本企業の存在感は乏しい。「究極のパネル」はサプライチェーン全体にも変革を迫る。液晶市場で苦しんだ日本企業は、脇役に甘んじるしかないのか。
シリーズ
有機ELの破壊力 主役は韓台中、日本は脇役に

完結
5回
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有機ELに賭ける韓国LGの野望
スマートフォン向けのディスプレーとして話題の有機ELだが、テレビ向けでも注目が集まっている。2013年から有機ELテレビを販売している韓国LG電子は、この有機ELブームに乗って、販売拡大を図る。
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残された「日の丸液晶」、JDIが生き残る勝算は
シャープの鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下入りが決まり、今後の動向が注目されるジャパンディスプレイ(JDI)。最後の「日の丸液晶」として、液晶技術の進化を貪欲に突き詰めていく。最終局面を迎える液晶市場の競争。JDIが生き残…
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中国パネルメーカー、投資続けば供給過剰に
中国のパネルメーカーが相次ぐ巨額投資で存在感を高めている。液晶パネルの供給過剰が懸念される一方、有機ELディスプレーが台頭する中で中国メーカーはどこへ向かうのか。中国業界団体秘書長に話を聞いた。
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有機ELパネル業界の隠れた独占企業
有機ELパネルの製造で隠れた独占企業が新潟にある。パネルの高精細化に不可欠な製造装置を手がけるキヤノントッキだ。20年前から装置開発に取り組んできた。長い我慢の時期を乗り越えた心境を津上晃寿会長兼CEOに聞いた。
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アップルとサムスンが迫った「有機EL革命」
「液晶の次」と言われ続けてきた有機EL。10年近くの黎明期を乗り越え、いよいよ発展期に入った。5月30日号の特集「有機ELの破壊力」では、日中韓台のパネルメーカーや部材メーカーの最先端の動きをまとめた。
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全8回