アライメント工程では専用の設備「アライメント機」で、電子部品のパッケージの上に接着剤を塗布し、レンズやリフレクターといった部品を組み付けていく。一連の作業をする時に必要になるセンサーが下記のようなものだ。

アライメント機にはこれだけ多くのセンサーが積まれている。これらのセンサーに通信機能を付けてデータを収集できるようにすれば、設備の小さな異常を早期発見できる

 オムロンは、これらのセンサーから収集した各種データに4M変動のデータを加えて分析した。4M変動とは、Man(ヒト)、Machine(機械)、Material(材料)、Method(方法)にまつわる変化点のこと。作業者が変わったり、機械の段取り替えをしたり、材料を新規で投入したりした時に不具合が生じやすいことを意味する。

目詰まりをする前に部品を交換

 分析の結果、パッケージの上に塗布する接着剤の量が段取り替えの直後に減少し、不良の原因になっていることが分かった。さらにワーク(生産中のモノ)をエアで吸着して運ぶ時に使用する「吸着コレット」が、目詰まりする不具合を予見できるようになった。コレットに装備する流量センサーのデータを細かく蓄積したところ、目詰まりを起こす前に徐々に流量が減少していることが分かった。一定の流量になった時に部品交換などをするようにすれば、不意の設備故障を防ぐことができる。

 こうした取り組みの結果、「当初、目標としていた設備タクト(前の製品が完成してから次の製品が出てくるまでの時間)30%の改善を、達成できる見通しが立っている」(綾部工場生産管理部生産技術課の糟谷誠氏)という。

 オムロンでは2016年夏にも、通信機能を搭載したセンサーの一部発売を予定している。将来は、綾部工場で蓄積した予兆管理のノウハウを同社製の制御装置向けソフトウェアに組み込んでいく。