「あ、怪しすぎるだろ!」
今週月曜日(5月15日)の早朝。いつものようにベッドの中でメールをチェックしていた私は、見知らぬ会社から届いた添付ファイル付きのメールに一人で突っ込みを入れていた。
毎日、山のように売り込みのメールがやって来る。通常であれば1秒でゴミ箱入りである。ましては先週末にサイバー攻撃が全世界を襲った直後だ。会社のシステム部からは注意を喚起するメールも届いており、なおさら慎重にならざる得ない月曜日である。

しかし、スマホのゴミ箱ボタンを押せない自分がいた。だってメールの件名に『海底を探る水中ロボットPowerVision新製品発表会』なんて書かれた日には、気になって気になって、二度寝もできやしない。
メールの文面を読みながら、ますます怪しく感じた。「釣り大国・日本にて革命を起こす!」「新製品潜水ドローン”PowerRay”とは?」・・・こういう大げさな表現を使うリリースの大半はハズレである。自信がないから、過激な言葉で客(=メディア)を呼び込もうとする。「全米大ヒット」と書かれた映画のほとんどが面白くないのと同じだ。PR会社には猛省を促したい。
それでも、私は新製品発表会の会場に向かった。やっぱり「海底を探る水中ロボット」をこの目で見てみたかったのだ。心の中ではワクワクしているくせに、想定質問は厳しい内容ばかりが浮かんだ。
「4Kカメラ内蔵とか言ってもさ、そんな澄んだ海や川がどこにあるんですか?」
「水中で制御不能になったら、どう回収するんですか?」
「そもそもいくらなんですか?」
「PowerVisionって、何だ、中国のベンチャーかよ」・・・
会場に着いたら、結構な人出で驚いた。ざっと見て70~80人ぐらいだろうか。やはり、私と同じで新しもの好きが多いのだろうか。名刺交換している人が異様に多いので、メディアより代理店とか関係者が多いと見た。

「PowerRay」はリモコンで操作する水中のロボットだ。4K UHDカメラを備え、12メガピクセルの写真が撮れる。動画にも対応していて、手元のスマホにリアルタイムに1080pのストリーミング映像を映せるという。詳しい仕様は(こちら)をご覧いただきたい。
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