藻類やエンドウ豆の植物性タンパク質で作った「植物エビ」(写真:林幸一郎)

エビ特有のプリプリ感があまりない…

 早速、エビフライを口に運んでみると、若干違和感があった。エビのプリプリ感が、あまり感じられないからだ。本物のエビと比べると、しっとり感も乏しい。エビフライを食べ慣れた日本人記者の期待値が高いのかもしれないが、続いて食べたソテーも、おおむね同じような印象だった。

 ただし、植物エビの断面を見ると、エビの筋肉繊維の構造を模倣しようとしていることは伝わってくる。エビの表面は藻類由来の赤い色素で模様を再現しており、エビの風味も感じられる。

 そんな感想を伝えると、バーンズ氏はこう話してくれた。

 「確かに、エビを噛んだときに感じる特有の弾力やしっとり感を再現するのは難しいのは事実です。牛肉や豚肉、鶏肉を植物性タンパク質で再現するのより、ずっと難しい。しかも、私たちは牛や豚、鶏を丸ごと食べることはありませんが、エビは丸ごと食べる数少ない生き物なので、カラダ全体を再現しなければなりません。逆に言えば、難しいからこそ挑戦する価値があります」

 「アメリカ人はむしろ、シーフード特有のにおいに抵抗を感じる人も多い。植物エビなら、そうしたにおいをマイルドにできます。これまでも肉の代替製品はありましたが、シーフードはありませんでした。植物エビは、アレルギーの心配もなく、需要は大きいと確信しています」

創業間もないニューウェーブ・フーズにとって、本格的な製品化はこれからで、技術開発が進めばより本物に近づく可能性はある。バーンズ氏は、将来的には「植物エビ」だけではなく、「植物マグロ」や「植物サーモン」も実現したいと構想をふくらませている。