「占いはそもそも、4000年以上蓄積されてきたデータを基にした統計学。ビッグデータやAI(人工知能)と考え方は同じで、台湾では『胡散臭いもの』というイメージはない」(渡辺さん)。表立って「占いで決めている」と言う経営者は少ないが、台湾企業を見ていると経営者も信仰深いことを隠そうとはしていない。

 シャープを買収した鴻海(ホンハイ)精密工業の郭台銘董事長もその一人。シャープとの買収契約の締結日がわざわざ4月2日の土曜日だったのも、「風水で日取りを決めた」(関係者)ためと言われる。大事な商談交渉の際に首に巻いている金色のマフラーは、三国志の豪傑で商売の神様としてあがめられている関羽を象徴していることはよく知られた話だ。

「占い」には3種類ある

 占いと言っても様々な種類がある。渡辺さんによると、大きく「命・卜・相」の3種類に分けることができると言う。

■ 占いの種類
占いはこの3種類に大別できる。「“運”をつかむ人の幸せ法則」(龍羽ワタナベ著、三笠書房)の記述などを参考に作成

 まずは「命」。これは人の誕生時のデータをもとに、その人の性格や運命、生涯のバイオリズムを占うこと。生年月日や血液型など、変わらないデータが基となる。「星占い」や「四柱推命」「紫微斗数」などがこれにあたる。「命」は変えることができないので、「一種の宿命とも言える」(渡辺さん)。

 次に「卜」。道具などを使って表れた結果などをもとに、事柄の成り行きや未来の動き、物事の吉凶を占う。「おみくじ」や「タロット占い」「易占い」などを指す。

 最後に「相」。これは物の形状を見ることで現在の状態や未来を占う。「命」と反対に形が変わっていくものを指し、「手相」や「人相」などがこれにあたる。