会議に関する悩みは、大きく次の4つに分けられる。「時間がない」「中身が薄い」「何も決まらない」「発言がない」の4つだ。
これらのうち、もっとも悩みが多いのはどれだろうか。
実は拙著『ムダゼロ会議術』を上梓した後、SNS(交流サイト)のツイッターで、会議に関する悩みを数多く集めてみた(詳しくは「ムダゼロ会議公式サイト」をご覧ください)。
今回はそこで集まった悩みに加えて、この夏に行われた日経新聞電子版セミナー参加者の生の声と合わせて、悩みの傾向と対策について、誌上コンサルの場を提供していきたい。

冒頭の4大悩みの傾向についても、数多くの声を分析すると興味深い傾向が出た。
会議に参加する役割によって、優先するポイントが、真っ二つに分かれたのだ。
会議に参加する人は、大きく2つに分けられる。会議に「参加する」メンバーと、そして会議を「引っ張る」議長だ。
前者(会議参加メンバー)の悩みは、「会議が長い」ということ。「会議が長い」というのは「早く終わってくれないかな」という他力依存の悩みだ。
それに対し、後者(議長)の悩みは全く違う。「発言がない」ということが悩みの筆頭だ。この「発言がない」というのは、「参加者と会議を盛り上げたいのに、うまくいかない」という、自力解決のための悩みである。
拙著『ムダゼロ会議術』では、主に会議を引っ張る責任を担いはじめたけれど、どうしていいかわからないという議長に向けて、そのノウハウを紹介した。
そこで本稿では、数多くの悩みの中から、議長が抱える悩みにフォーカスしていくつかピックアップし、その対策を助言したい。
議長が抱える深刻な悩みとして多く出てきたのが、会議を邪魔する「妨害者」の問題だ。一体、どんな妨害問題を抱えているのだろうか。
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