20代の新人だけに許される質問とは

 ビジネス経験豊富で影響力ある「50代部長」と、右も左も分からないルーキーの「20代新人」が、ビジネスの場で真剣勝負をしても力の差は歴然だ。そんな両者が、とりわけ同居するのは意見を戦わす「会議」の場だ。

 ここでビジネス経験豊富で影響力ある「50代部長」と右も左も分からない「20代新人」の間で、次のようなコンフリクト(衝突)が発生する。

 「50代部長」としては、従来にない発想や斬新な意見、素朴な疑問を「20代新人」に期待している。対して「20代新人」は、慣れない専門用語を理解するだけで精一杯で、発言しようにもついていくのがやっと。斬新な意見を期待されようにも、何を話していいのか分からない、というのが正直なところだろう。

 では、「20代新人」は、どうやって世代間のコンフリクトを超え、会議に参加していくべきなのだろうか。

 新人が会議に参加するための秘訣は、こうだ。

【新人が、会議に参加する法則】

「発言」ではなく、特権を生かした「質問」から入る。

 会議で、大向うを唸らせる「発言」ができれば大したものだが、経験が浅い新人にはハッキリ言って無理だ。肩に力が入った「発言」は、当面封印してもいいだろう。その代わりに、自分たちにのみ許された特権を生かして、「質問」をしていこう。特権を生かした「質問」をするだけで、十分会議に参加したことになる。特権とは、見当違いな質問でもOKと言うことだ。

 「まだ、うちに入って日が浅いからね」

 「社会人になったばかりだからね」と周囲も大目に見てくれる。

 とはいえ、実はここでの質問力で徐々に差が出てくる。その差とは、「50代部長」を考えさせ、唸らせる質問かどうかだ。

 海千山千の「50代部長」をして、「彼は毎回いい質問するね」とか「いや、あの質問はこちらが考えさせられたよ」なんて感想を引き出せれば、大成功だ。

 では、どうやれば「50代部長」を唸らせる質問ができるのか。2つのステップで紹介しよう。

【「50代部長」を唸らせる質問】

Step1:チャンスを逃さず「質問」をする

 まず、臆せず質問することが大前提だ。そして、大事なのはタイミングだ。

 会議には、「流れ」「空気」があるので、適切なところを見計らおう。

 そのタイミングは、どこか。会議において、要所の区切りか最後に必ず「何か質問はありませんか?」と議長から聞かれることがある。

 ここだ。まずここのチャンスを絶対に逃さないようにしよう。

 「何か質問は?」は、「絶対に質問せよ」のサインだと反射神経に覚え込ませないといけない。質問をするメリットは2つある。

メリット①:(質問することで)自分の理解を促進する

メリット②:(質問することで)相手に好印象を与える

 「質問」をするのは、当たり前のことだろうか。いや、それが当たり前ではない。

 例えば筆者は大学授業を含め、年間数百回の講座をする中で、よく質問を募る。その質問の数や質で参加者の理解度や関心度合いを測るのだが、いい質問をする参加者には、強い好印象が残る。

 そう、「質問」はアピールの場でもある。ところがこの法則は、若い人には知られていない。

 例えば、就活を控えた大学3年生向け講義の最後で質問を募ると、全く手が挙がらない。つまり、アピール力を磨かなければいけない大学3年生の反射神経に「質問」をすることが刷り込まれていないのだ。

 そこで、「質問サインが出たら、何がなんでも絶対に質問しなさい。そうでなければ、出遅れるよ!」と大声で伝える。そうすると次回講義から、ぼちぼち質問が出るようになる。こういうことを教わらずに入社してくるため、ビジネスフィールドで差が付きやすいのだ。

 では、質問では何を聞くのか。さらに詳しく説明しよう。