4月12日、朝4時に目を覚ますと、まだ日が昇る前の、暗い高速道路を抜けて、サンフランシスコ国際空港に向かった。この日、カリフォルニア州南部のアナハイムでは、水道関連の展示会が行われることになっていて、それに参加することになっているのだ。

いつもの通り、ラースさんは2日前から前乗りしていて、展示ブースで僕たちがやっていることを人々に説明しつつ、時間を見つけては別室で行われているいくつかの講演を聴講し、情報収集を行ってくれていた。僕はバッティングしてしまった他の仕事があったため、この展示会には最終日だけ滑り込んだ形になった。
さて、この展示会、アナハイムにあるどこかのホテルで行われるということは知っていたのだが、前日の夜に、パソコンで展示会の場所を確認して驚いた。なんと、展示会のウェブページには「開催場所:Disney Land Hotel(ディズニーランド・ホテル)」と書いてあったのだ。
なに、ディズニーランドだって!?
ミッキーも頑張ってる。負けずに走ろう
そう、アナハイムとは、アメリカの本家ディズニーランドがある場所だったのだ。サンフランシスコ国際空港に到着し、荷物チェックを終えて、サンタ・アナ(アナハイムにある空港)行きの飛行機に乗るため搭乗ゲートに向かうと、若い子たちがミニーマウスのカチューシャをしてウロウロしている。フライト時間は1時間ちょっとだった。
アナハイムはロスアンジェルスにほど近く、僕が住んでいるサンフランシスコ・ベイエリアと比べても、さらに温暖で天気の良いエリアだ。空港に到着して外に出ると、カリフォルニア特有の青々と晴れわたる空の下、緑濃いヤシの木にお迎えされて嬉しくなった。

タクシーで会場に向かってしばらくすると、遠目にジェットコースターのような構造物が見えるエリアに差し掛かった。そこからさらにしばらく走り、まさにディズニーランドの入口らしきものがあるエリアの前で降ろされた。タクシーの運転手の人曰く「ディズニーランドの目の前にあるその建物が、ディズニーランド・ホテルだよ」とのこと。見ると、本当にディズニーランドの入口の前にあるホテルじゃないか。

ホテルもヤシの木に囲まれており、バケーションムード満点だ。こんなところで展示会をやる意味がどこにあるのか分からないが、とにかくまあ行ってみようじゃないか。水道関係者っぽい真面目な風体の人を狙って場所を尋ねると、実際に展示会が行われているのは、さすがにこの(宿泊施設としての)ディズニーランド・ホテルではないらしく、その隣りにあるコンベンション・センターとのこと。コンベンション・センターの入口近くを歩いていると、ミッキーマウスとすれ違った。何というか表現しがたいが、これまでビジネスをやっていて経験したことが無いような、不思議な感覚だ。
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