2月中旬になっても、営業責任者として加わったダグの勢いはとどまるところを知らない。強烈なリーダーシップで、矢継ぎ早にフラクタのソフトウェアに関する、製品ラインナップと価値の整理、価格帯の整理を行い、営業に関しては、全米50州をパートナー企業と一緒に広く薄くカバーする戦略(空中戦)と並列で、ダグ、デイビッド、ドン、ラースさんの4名で、1人5州ずつ、20州の地上戦(一件一件の水道会社を、ドアノックして回っていく営業方法)を展開する方針を固めた。
新しく仲間に加わった全米電話(とメール)営業担当のリックを迎えて、いよいよ本格的に始まるフラクタの営業活動に、僕は武者震いした。ダグが着任してすぐ、お客さんに向けて作ってくれたフラクタの3分紹介ビデオがあるので、この記事でも紹介しておきたい(何しろ、とっても良くできているのだ)。
込めた弾を、ぶっ放す時だ
そんな中、新しく仲間に加わった数名の仲間に対して、会社の歴史や価値観、水道産業のあらまし、フラクタの製品やサービス、その根源になっている人工知能(機械学習)のアルゴリズムに関するトレーニングを提供することを目的として、2月21日、22日と、「フラクタ・全米営業キックオフミーティング」を開催することを決めた。ダグはノリノリで、僕に宛てて、こんなことをやろう、あんなことをやろうと、毎日メールを送ってくる。ラースさんもそうだが、どこまでも明るいダグの性格が、僕はとても大好きだ。
この全米営業キックオフミーティングは、いつものオフィスではなく、レッドウッドシティのはずれで借りることができた貸し会議室で開催された。
何しろオフィスの会議室は5、6人以上、人が入らないのだ。フラクタに関係するほとんど全ての人が、新しく採用された営業マンたちに何らかの講義を提供すべく、貸し会議室に集まってきた。総勢17名。電話で面接をして何度か話したことはあれど、実際に顔を見て話すのは初めてのデイビッド、ドン、リックを迎え、提携関係にあるロブやジェフといった社外のメンバーも駆けつけてくれたのを見て、僕は嬉しくなった。フラクタ・ファミリーとでも言うべきたくさんのチームメンバーと顔を合わせると、僕はある種の感慨に浸った。
「ずいぶんと人が増えたな」
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