ところで、そもそも「リスク」とは何だろうか。ファイナンスの世界では、リスクとリターンは見合うことになっており、リスクとはすなわち統計的な分散のことを指しているのだそうだ。期待リスクが低ければ、期待リターンも低い。期待リスクが高ければ、期待リターンも高い。いわゆる「ハイリスク・ハイリターン」の原則だ。
もしここに期待リスクが低くて、期待リターンが高い商品があるならば、誰かが今日それを購入してしまい、すぐにそれは世の中から消えてなくなってしまう。また、もしここに期待リスクが高くて、期待リターンが低い商品があるならば、そんなものは誰も購入しないので、すぐに市場から忘れ去られてしまう。こうして市場の波に洗われて、きちんとリスクとリターンが見合うように分散することになっているというのが、ファイナンス理論の教えるところだ。
The Journey is the Reward
話を戻そう。つまり、十分な事業リスクを取ったならば、上手くいく可能性は100%などではなく、五分五分といったところなのかも知れない。しかし、誤解を恐れずに言うならば、その事業に失敗したとして、倒産したとして、それが何だというのだ。たとえば、大学で体育会系の部活動に入る。試合で勝ちたい。勝つために来る日も来る日も練習する。しかし、4年生最後の試合で、結果として勝てなかったとして、その人の大学生活は、全て否定されてしまうのだろうか? その人の4年間、全てが無意味だったのだろうか?
そんなはずはないだろう。そうして試合という目標に向け、決して妥協せず、絶えざる努力をして、自分が格段に成長したと思えるならば、ケンカしながらも最終的にチームの結束を高めることができたならば、きっと大学を卒業したとき、自らを振り返って後悔はしないはずだ。
アップル社のCEOだったスティーブ・ジョブズが語った言葉に、「The Journey is the Reward」という言葉がある。意味としては、「目的地に着くことが旅の目的なのではない。旅をすること、そのこと自体が、旅の本当の目的なのである」といったところだろうか。禅にも、「修行そのものが悟りである(修証これ一等なり)」という言葉があるようで、禅思想の影響を受けていたスティーブ・ジョブズはこの影響を受けたのかも知れない。
いずれにせよ、毎日僕と同じ時間を過ごしている、この写真に写る仲間たちが、試合に勝っても負けても、この部活動に入って良かったと思えるように、僕は頑張ろう。このスターバックスで撮った写真を大切な宝物にしよう。「The Journey is the Reward」なのだから。
2月7日にラースさんとロサンゼルスの水道公社に営業に行ったことを書きたかったのだが、そろそろ次の打ち合わせに向かう時間だ。また来月にでも、機会があれば書いてみたい。一言で言うと、「営業が思いのほか順調に進んでいる」ということなのだが、またその話は別の機会に譲ろう。

先月も、色々な読者の方から応援のメッセージをいただいた。本当に嬉しい限りだ。読者の方々からの応援メッセージには、全てに目を通すようにしている。応援メッセージなどは、この記事のコメント欄に送ってもらえれば、とても嬉しい。公開・非公開の指定にかかわらず、目を通します。
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