年末年始は、仕事の都合もあり一瞬だけ日本に帰ることができ、日本で過ごした。大晦日には紅白歌合戦を見て、元旦には神社に初詣に出かけた。大きな鈴の前で手を合わせ、「フラクタの事業がもっと前に進みますように」と神様にお願いをして、おみくじを引くことにした。

心を正直に、弱きを助け、飛ぶ

 これは本当に不思議な感覚なのだが、2017年の末から、フラクタのことを考えると、前向きなことしか思いつかなくなった。今やれることは全部やっている。吉川君の大活躍で、素晴らしい技術が製品として実装され、ラースさんが粉骨砕身、販路を広げてくれていた。年を越す時点で、「これ以上できることは無かったな」と思って年を越すことができたのは、もしかすると社会に出てから初めてではないかと思う。

 そんなこともあり、おみくじを引く前から「大吉が出るだろうな」と思っていた。心がどこまでも落ち着いており、自信に満ち溢れている。そんな感じだ。ものすごく変な話をしていることは分かっている。僕は占い師でも何でもない。しかし、確かにそういう感覚があったのだ。

第一番、大吉
第一番、大吉

 巫女さんに100円を払って、「御神籤(おみくじ)」と書いてある黒い筒の中に入った100本ほどの竹棒をジャラジャラとかき混ぜる。上下に降って、中から一本の棒が出てくると、そこには「一(いち)」と書いてあった。これまでおみくじを引いたことは何度もあるが、「一(いち)」なんて特異な番号が出たことはなかったから、正直珍しいなあと思った。この「一(いち)」に対応した、折りたたまれたおみくじをもらい、それを広げると、そこにはやっぱり「大吉」とあった。

 僕は驚かなかった。どこまでも変な話だが、それが出ることが分かっていたからだ。そこにはこう書いてあった。「心を正直に、行いを慎み、貧者を慈しみ、弱気を助け、信神怠りなければ、益々思うままになります」と。

 今年は飛躍の年だ。そう確信した。

次ページ ガゼルの魂を、全身で伝えたい