12月は他にも素晴らしい仲間がフラクタに加わってくれた。弁護士のジョーダン・ブレスロウだ。

ジョーダン、ジェネラル・カウンセルに

 僕たちは、12月に入ると、以前にも増して営業活動を本格化させていた。少しずつ、各々のお客さんと契約関係で調整することが増えることが予想され、フラクタの社内にも、ビジネスを理解した上で法律実務を扱う人材が必要になってきたのだ。とはいえ、僕たちの会社はまだ規模が小さいので、(朝から晩まで働く)フルタイムの社内弁護士を雇うまでも無い。一方で、やらなければならないことはたくさんある。

 そんな中、ラースさんが昔一緒に働いたことがあり、かつ極めて優秀でフラクタの事業をすぐさまに理解してもらえる人物として、半年ほど前にジョーダンを紹介してくれて、僕たちはジョーダンとの関係を少しずつ深めてきた。法律関係の仕事のボリュームが一定以上あると判断したこの12月、僕たちはジョーダンにフラクタの「ジェネラル・カウンセル(社内の法務部門責任者)」になってもらえるようにお願いし、彼はそれを引き受け入れてくれたのだ。

ジョーダンは法務部門責任者として4つの会社を上場させてきた腕利きです
ジョーダンは法務部門責任者として4つの会社を上場させてきた腕利きです

 ジョーダンは、ここシリコンバレーで、多くの会社の法務部門責任者として比類なき実績を残してきた素晴らしい弁護士(兼ビジネスマン)だ。何を隠そう日本でもベストセラーになった『HARD THINGS(ハード・シングス) - 答えがない難問と困難にきみはどう立ち向かうか』(ベン・ホロウィッツ著、日経BP社刊)の中にも、この著者であるベン・ホロウィッツと、ジョーダンがどう一緒に働いていたかという記載があるくらいだ(日本語版だとp.337、p379にジョーダンの名前が登場する)。

 これまでに4社の会社(ジオワークス社、ラウドクラウド[後のオプスウェア社]、シルバースプリングネットワークス社、エッツィ社)を、ジェネラル・カウンセル、つまり社内の法務部門責任者として上場に導いてきた稀有な人材であり、とりわけ水道事業やガス事業といった公共事業体との契約関係に関して多くの経験を持ち合わせている。

 社外取締役のデーブさんも含め、相変わらず、何でこんなに素晴らしい人たちが僕たちに協力してくれるのか(正直給料は全然高くないのだから)、今でも全く分からないのだが、とにかく物事が前に進むことは良いことだ。こうした境遇に感謝しながらどんどん前に進めようと思っている。

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