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人生とフラクタを、より「ヒッピー的」に

 考えれば、もちろん他にもあるかも知れない。しかし、いま僕の頭の中にある「大切なこと」「ものすごく根源的なこと」というのは、たとえば、以上のようなことだ。こうしたことを、これからもフラクタの社内で大切にしていきたいし、僕の人生全般で大切にしていきたい。

 12月21日に、社内弁護士のジョーダンと2人でコーヒーを飲む機会があった。新刊書籍(『クレイジーで行こう!』)の「あとがき」でも触れたが、ジョーダンはヒッピーだ。シリコンバレー屈指の弁護士として、シリコンバレーの歴史に名前を刻みながら、耳にはピアスをして、週末はギターを弾きながらバンド活動を行っている。先日は、どこからメールが来るのかと思ったら「いまフランスのパリにいる」と言っていたし(彼の仕事、契約書をドラフトしたり、電話会議で交渉に参加したりすることは、世界中どこにいてもできるのだ)、今度はニュージーランドに行って、バイクで一人旅をするのだそうだ(しかし、いつ仕事をするのだ。だんだん心配になってきた)。

 強烈な知性と人格を併せ持ち、一方で、大きな会社を好まず、権力に屈せず、自由な心を持ちつつ、テクノロジーを愛している。ジョーダンは素晴らしい。僕がジョーダンから影響を受けたことは多いし、僕は彼に共感していると思う。そんなことを考えていたら、上記のような「大切なこと」は、結構「ヒッピー的」なのだなあと気づいた。別にヒッピーになろうと思って生きているわけではないが、気づいたらそういう方向性を持っていたといった感じだ。実際に、僕が新年早々にフラクタの仲間全員に対して送ったメールはこんな感じだ。

 ヒッピー・ニュー・イヤー!

 僕には、新年の抱負があります。2019年は、自分の人生とフラクタを、より「ヒッピー的」なものにしていきたいと思っています。一人ひとりのフラクタの仲間たちが、彼女、彼らたちの冒険に向かっていけるように、全力で応援します。フラクタの仲間たちが、大なるもの、のろまなものに対して挑戦状を突きつけることを、会社として全力でサポートします。フラクタは、単なる企業、組織というだけではなく、一つのコンセプトであり、かつライフスタイル(生き方)そのものだということを、2019年は、僕は、もっとずっとはっきりさせたいと思っています。

 だから今年は、ハッピー・ニュー・イヤーではなく、ヒッピー・ニュー・イヤー!なのです。

 繰り返しになるが、僕は必ずしもヒッピーになりたいわけではない。しかし、かつてアップルの創業者であるスティーブ・ジョブズもヒッピーだったことを考えると、彼らが目指したものの中には、僕が大切にしている物の考え方が含まれているとも考えられたのだ。話を人事の責任者の採用に戻すと、結局僕は、長い選考プロセスの中で、こうした「大切なこと」を本当に会社の中で隅々まで行き渡らせることができる人、そんな可能性がある、「人間力」に溢れた人を見つけようとした。

 そして、ついに僕はその人を見つけたのだ。彼女は、フラクタの「チーフ・ピープル・オフィサー(CPO:ヒトに関することの責任者)」になる予定だ。2019年のフラクタで、僕はこのチーフ・ピープル・オフィサーと一緒に、ラースさんや吉川君、ヒロやダグやジョエルと一緒に、もう一回大きなリスクの海の中に飛び込んでみようと思っている。気力は十分。もっと大きな勝負がしたいのだ。

1年の締めくくりは、サンフランシスコ国際空港から日本への出張です。2019年は日本も攻めます!出口は、次への入口です