ベー先:ただし、自販機が使う電気代は、オーナーが払います。とまあ、こういう仕組みになっているのです。

壇蜜:割に合うのかしら。ちょっと心配になってきましたよ。

ベー先:おっしゃる通り。だから、オーナーも販売力が弱い自販機や、マイナーな商品は置きたくないわけです。1カ月で130円の商品が24本入りケースで10ケースしか売れなかったとすると、オーナーの取り分は6240円。電気代を払うとほとんど残らないなんてことになりかねません。

 オペレーターもしかりですね。同じ手間をかけて自販機を設置して、毎週のように商品補充で足を運ぶなら、たくさん売れないと割が合わない。だから、オペレーターも売れそうなところを一生懸命探すわけです。

ブランドイメージは壊したくない

壇蜜:オペレーターをやっている会社って、何社ぐらいあるんですかね。

ベー先:これがおそらく日本全国でいったら何十社。

壇蜜:ああ、じゃあ結構、真剣勝負ですね、みんな。

ベー先:それぞれメーカーの色が付いた、つまりほとんどメーカーの専属的にやっているオペレーターもあれば、例えばサントリーとかコカ・コーラといったメーカーの自動販売機を並行して扱いますというところもあります。

 あとは、さっきのハンマー坊やではないけれど、独立系的に、いろいろなところから商品を仕入れて、オリジナルな自販機を展開しているところもあります。真っ白な自販機で何もマークが入っていないのもありますよね。

壇蜜:だから、たまに見る真っ白とか真っ黒とかの謎の自動販売機もあるのですね。値段が手書きになっていたりする。

ベー先:うーん、手書きはあまりオペレーターはやらないと思うから、パパママショップの酒屋さんパターンじゃないかな。

 メーカーときちんと契約しているオペレーターは、見た目の体裁をきちんと整えますよね。自動販売機ってメーカーにとってみれば街中にある飲料メーカーの看板みたいなものじゃないですか。だから、ブランドイメージを壊したくないわけですよ。

 なので、オペレーターもその意に沿うのならば、キリンはキリン、伊藤園は伊藤園というイメージや戦略を忠実に反映させるように考えるはずです。

 ただし、メーカー色をあまり出さない方がいい場合もあります。例えばオフィスビルとか、会社の中の自動販売機ですね。ここにすべてのメーカーの自販機を入れてしまうとどうなるか。ずらずら並んで、自販機がいくつあるんだ、となってしまうじゃないですか

壇蜜:はい。高速道路のサービスエリアみたいになっちゃいますよね。