壇蜜:なるほど。じゃあ、ちょうどそのお互いの立場をすりあわせた結果が、コンビニ限定商品。いわゆるウインウインの結果というわけですね。本当に「ウインウイン」かは分かりませんが(笑)。

べー先:「PBは作りたくないけれど、このコンビニチェーンとはちゃんと付き合いたい」と考えて、妥協点、折り合いを付けたのがコンビニ限定商品というわけです。

壇蜜:それから、こんなのもありますよね。チェーンのブランドと、メーカーのブランドや商品名を並べている商品。これもPBですよね。

べー先:これも一つの妥協点ですよね。「両論併記」みたいな(笑)。ただ、メーカーにとっても、コンビニの言うことを聞いて協力することには意味があるのですよ。

 壇蜜さんはよくご存じの通り、コンビニの店頭は商品の入れ替えが速いですよね。発売から3カ月くらいで棚から消えてしまうことは珍しくありません。

壇蜜:コンビニにずーっと置いてある商品って、ほとんどないような気がします。乾燥春雨と、ランチパックのピーナッツ味くらいじゃないですか。

べー先:そのランチパックだって、シリーズの中でどんどん中身が変わっていますよね。ご多分に漏れず、期間限定とかもあります。ところが、それを逆手にとって、「短期間のテストマーケティング」という動きも最近はあるのです。

PBに付き合ってNBへの協力も求める

 (雑誌を広げて)これは、日経ビジネスの2015年11月2日号の特集で紹介したカルビー「じゃがりこ」のケースです。定番の味がある一方、コンビニ4社とイオン向けで別々の商品を出したわけです。これをテストマーケティングとしてデータを集めて分析して、翌年に「期間限定商品」を出しました。これはまだ、ごく一部のメーカーの戦略ですけど。

壇蜜:(記事にあるじゃがりこのラインアップを見て)あーっ! これは定番じゃないですよ。じゃがりこはコンビニに行っても、2~3種類しかありません!

べー先:(苦笑して)もちろん、定番がいつも全部、コンビニに並んでいるわけではありませんし、季節による限定商品もあるということです。

壇蜜:そうすると、メーカーが限定商品に付き合うメリットは、テストマーケティングやデータというわけですか。

べー先:他にもありますね。PBや限定商品に付き合うことによって、メーカーのNBも扱ってくれるという思惑があります。

壇蜜:すると、ものすごくロングランで売ってる定番商品か、短い期間でどんどん入れ替えられる商品かで二極分化されていくのですね。

(以下は、日経ビジネスベーシックで連載します)

[3分で読める]ビジネスキーワード&重要ニュース50
(日経ビジネスベーシック編)

 今さら聞けないけど、今、知っておきたい――。ネットや新聞、テレビなどで日々流れている経済ニュースを読みこなすための「ビジネスパーソンのための入門編コンテンツ」がムックになりました。

 新進気鋭のエコノミスト、明治大学政治経済学部准教授・飯田泰之氏による「2017年の経済ニュースに先回り」のほか、「ビジネスワード、3ポイントで速攻理解」「注目ニュースの『そもそも』をすっきり解説」「日経会社情報を徹底活用、注目企業分析」「壇蜜の知りたがりビジネス最前線」などで構成されています。

 営業トークに、社内コミュニケーションに、知識として身につけておきたい内容が、この一冊に凝縮されています。