5大ウイスキーの強み生かせるか

 シカゴの中心部にある酒類専門店「Warehouse Liquors」。膨大な種類のウイスキーがずらり並ぶこの店では、「ジムビーム」「メーカーズマーク」が主力品として扱われている。店主のユージーン・チャーネスさんが「非常にいい男で、頼りがいがある」と信頼を寄せるのがビームサントリー社員で同店の営業を担当するクリス・ヘスレップ氏。サントリーのグループ入り後に日本のウイスキーの文化なども研究し、日々店を訪れてはウイスキー談義なども交わす。チャーネスさんは「ジャパニーズウイスキーは滑らかでアーティスティック。バーボンとは違った良さがあって私も大好きだ」と話し、サントリーの「山崎」「響」の人気も高まっていると説明する。

 サントリーのビーム買収により、グループで扱うウイスキーは「スコッチ」「アメリカン」「ジャパニーズ」「カナディアン」「アイリッシュ」の「5大ウイスキー」を揃えることになった。ヘスレップ氏は「商品のポートフォリオが広がったことで、我々営業担当者も様々な提案ができるようになった。取引先のレピテーションも大きく上がっている」と話す。

米国内の酒類専門店ではバーボンの存在感が大きい。
米国内の酒類専門店ではバーボンの存在感が大きい。

 サントリーとの統合により、商品のポートフォリオの拡充や資金面でのバックアップなど、ジムビームが成長を加速させるための材料は揃いつつある。ただ、新興国の開拓などではディアジオなどが先行しており、事業規模の差もまだ大きい。シャトックCEOは「各市場の消費者の嗜好に合わせた商品展開や、女性ら新規顧客の開拓には一段と注力する」と説明する。サントリーグループ全体の成長をけん引し続ける企業にするために、サントリーが主導して、現在の企業資産と強みをさらに磨き上げる必要がある。