一歩踏み出して提案する勇気を持て!

 とにもかくにも、自分たちが変わらなければいけないわけだ。それをまずはトップ自らが示さなければいけないと島村氏は言う。

 「今までの考え方を踏襲していては、もう先がないのです」と、島村氏の危機感は強い。だから、若い人材に対して、社外とのネットワークを強化しろと説く。多くの畑違いの人たちとの会話からイノベーションのタネを見つけろというわけだ。

 「ゴングショー形式の開発提案イベントも行っています。いいアイデアには予算を付けます。今の若い人は自分から提案するということを躊躇する人が多い。それではダメなので、とにかく一歩踏み出して、自分から提案するという習慣をつけてもらいたいと思っています。そうすると、おもしろいアイデアが必ず出てきます。たとえばガラスをスピーカーにしようとかね」(島村氏)

 上司の顔色をうかがう。だから思っていても何も言わない。そんな人間が多すぎる。

 「トップダウンに慣れ過ぎた中間管理職以上にそういう人間が多く、若者もそれに倣ってしまっています。ちっとも思い切った挑戦をしない。そこをトップの責任で変えていく。トップがコミットした事業や開発はトップ自身が責任を負う。そうやって一度始めた開発を万が一止める必要があるとしたら、そこは中間管理職に判断を任せるのではなく、トップ自らが決断する。現場を労いつつ、止める決断をする。そうすることで、若手から中間管理職までの人材には伸び伸びと動き回ってほしい。今、そうならなければ、会社の将来はないと思っています」(島村氏)