INF廃棄条約からの一方的離脱も

 プーチン大統領が出した余剰プルトニウムの処分に関する大統領令は、議会の下院で法案を審議する段取りだ。その下院は9月の議会選で政権与党の「統一ロシア」が76%もの議席を確保したばかりだ。大統領の政権運営にとって万全の態勢が整っているといえる。

 今月5日、新構成の下院の開会式で演説したプーチン大統領はこんな意味深長な発言をしている。「我々は自国の安全保障と国防能力を強化し、国際舞台における我が国の立場を堅持する必要がある」――。

 「ワシントンへの警告」を米国が無視し、今後もロシアに対する敵視、抑止政策を続ければ、プーチン大統領はどんな次の”切り札"を打ち出してくるのか。かつて米ソが欧州安全保障の信頼醸成を目的に1987年に調印し、翌1988年に発効した中距離核戦力(INF)全廃条約からの一方的離脱というのが、多くの軍事専門家の見方である。