
広大なロシアを統治するプーチン大統領にとって、欧州部に比べて発展の遅れている極東地域の開発は長年の懸案だ。2012年にロシアが主催したアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を極東のウラジオストクで開いたのも、極東開発を促す思惑が大きかったわけだ。
そのプーチン大統領がAPEC後も「極東を忘れていない」という姿勢を誇示するため、自らの肝煎りで打ち出したのが、ウラジオストクでの「東方経済フォーラム」の定期開催だ。年1回の割合で開くこととし、第1回目の会合が昨年9月に開催された経緯がある。
今年9月2~3日、そのウラジオストクで第2回フォーラムが開催された。大統領にとって今回は、とりわけ喜ばしい会合となったようだ。昨年は記念すべき第1回フォーラムだったにもかかわらず、アジアから参加した賓客で目立ったのは、中国代表団を率いた汪洋副首相ぐらいだった。ところが今年はアジアの主要国から、日本の安倍晋三首相、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領という2人の首脳が参加したからだ。
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