米国でロシアゲートを巡るトランプ政権への攻撃が過熱している。昨年の米大統領選へのロシアの介入疑惑とともに、同政権とロシアの不透明な関係が取り沙汰されるが、“悪者”扱いされた当のプーチン政権の反応はどうなのか。

6月15日、毎年恒例の国民からの質問に答えるテレビ番組に出演するロシアのプーチン大統領(写真:ロイター/アフロ)

 ロシアで6月15日、毎年恒例の「プーチンとのホットライン」が実施された。プーチン大統領がテレビに生出演し、全国から寄せられる国民の様々な質問や苦情に直接対話形式で答えていく番組だ。今年は約4時間にわたり、合計で68の質問に答えた。

 若手教師の低賃金、老朽住宅やゴミ処理問題、劣悪な道路事情……。来春に次期大統領選を控えているとあってか、例年に比べても国内の社会・経済問題がより多く取り上げられた。こうした中、外交分野で時間を割いたのはやはり、米国で広がるロシアゲートの問題だった。

「ひとえに米国内で激化する政治闘争の結果だ」

 まず、「プーチン大統領の大ファン」と称し、米国で広がるロシア嫌いの風潮へのコメントを求めたアリゾナ在住の米国人男性の質問に対し、大統領は「我々は米国を敵だとはみなしていない」と強調。第1次、第2次世界大戦で両国が同盟国として協力した過去の経緯なども持ち出した。その上で最近、米国で広がるロシア嫌いは「ひとえに米国内で激化する政治闘争の結果だ」と断じた。

 続いてロシアの「独立新聞」編集長が、米ロのどのような分野の協力が有益かを尋ねたのに対し、大統領は(1)大量破壊兵器の拡散防止(2)地球温暖化対策(3)テロの温床となる世界の貧困対策(4)シリアを中心とする中東政策――などを列挙。「我々は建設的な対話をする用意がある」と述べ、米国との関係改善への期待を示した。

 ただし、米国との協力はロシアの意思だけでできるものではないと指摘。「(ロシアゲートは)明らかに米国内の政治闘争だけに、我々は何もできないし、何の影響力もない」と強調することも忘れなかった。