日本の人口は、どのくらいが適切だと考えますか。

佐伯:国土の狭い日本では、人口6000万~7000万人程度が妥当な水準ではないか。そのくらいになれば住環境などの厳しさが緩和されるはず。会社に近くて大きな家に、従来より安く住めるようになれば、子供を2人以上生むゆとりも生まれるはず。金銭的にも精神的にも、生活にゆとりが出てくることで、出生率は自然に上がる可能性が出てくる。

 そうなればいずれは、日本における人口減少のペースが緩やかになったり、自然に人口が下げ止まったりする可能性も否定はできないだろう。

人口減少で国内の消費が減り、日本の経済規模が減少し続けると、日本人の生活水準も下がってしまうかもしれません。

佐伯:人口減少を乗り切る手立ては、移民だけではないだろう。安易に移民に頼る前に、女性や65歳以上のシニアをもっと活用など、やるべきことがあるはずだ。

 手っ取り早いのはシニアの定年をもっと延長することだ。今のシニアはみんな元気なんだから、60歳から65歳に定年を伸ばすくらいでは、まだ不十分。元気な人は、定年を75歳にして、働きたいだけ働いてもらえばいいではないか。

 あとはロボットの進化による生産性向上も、労働力不足の解消に寄与するだろう。人口減少の問題を緩和する方法はほかにもいろいろあるのに、デメリットが多い移民受け入れを、それほど優先して実行する必要があるのだろうか。

人口が減るだけでなく、若者が減り高齢者比率が上昇していくのも問題ではないでしょうか。一般的に人間は、歳をとると保守的になっていきます。新しいことに挑戦する意欲的な若者の人口が減ることは、社会の活力がなくなり、新しいものが生まれにくくなるという指摘もあります。

佐伯:シニアになっても、新しいことに挑戦し続ける人はいる。実際に、日本企業でも、60歳以上の創業者社長は何人かいるし、彼らの発想や行動力は、若い人に決して負けてないよ。

 しかも、このままAI(人工知能)が進化していけば、斬新な発明はAIがやったり、AIが新しいことを創造するようになる世界が来るかもしれない。

 もっと現実的な話をすれば、近年は外国人観光客が増えて日本も観光立国としてやっていける可能性が出てきた。外国人に旅行してもらい一定の滞在期間中に、日本でたくさん消費をしてもらう発想も重要になるだろう。